予約が埋まるサロンの法則

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ターゲティングに使える「男女の性差」

「広告を出しても集客がなかなかうまくいかない」というお店やサロンの多くは、圧倒的に男性店長や男性オーナーのお店が多かったです。(経験測です)

これは「男女の性差」が広告作りに影響するからなのです。

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男性性、女性性という言葉はご存知でしょうか?

これは男女の特色や習性、思考や感じ方を指すものですが、男性だから男性性が強い、女性だから女性性が強いというわけではありません。

男性性が強い女性もいれば、女性性が強い男性もいます。

今回は、お店やサロンのターゲットとなるお客さんを「男性性・女性性」でとらえたときに、どのようにアプローチしていったら効果的かをお伝えします。

【目 次】

 

1.男性性と女性性の違い

まずはじめに、男性性の特徴をいくつか挙げてみます。

攻撃的、競争が好き、自己主張が強い、合理的、プライドが高い、責任感がある、結果を重視、論理的、戦略的、そして「人の役に立つことでパワーを得る」といった特徴があります。

続いて、女性性の特徴です。

繊細、独りよがりになりやすい、受容的、共感力、直感的、肯定的、感情的、感受性が強い、美しさ、おせっかい、そして「人を力づけることで満足する」といった特徴が挙げられます。

平たくまとめると「まったく違う生き物であり異星人のようなもの」ということです。

しかし、男女は「同じ地球に住んでいる」ということで「異星人」という自覚はほとんどありません。

・男性性が強い人は、女性性が強い人を理解できない
・女性性が強い人は、男性性が強い人を理解できない

異星人なので理解できなくても当然なのですが、ことビジネスとなると、理解できていないことが「致命的」にもなるので、ここはちょっと勉強しておきましょう。

 

2.性差による「広告」の違い

たとえば、男性性の強い人に「もっとガッツリ儲けましょう!」「今が最高のチャンスですよ!」といった冒険心をあおる言葉をかけたとします。

男性性の特徴からすると、このような言葉をかけられると心が騒ぎ出します。

反対に、同じ言葉を女性性が強い人にかけるとどうなると思いますか?

女性性が強い人は心が動かないどころか「恐怖」や「猜疑心(さいぎしん)」を抱くこともあるでしょう。

このように、同じ言葉をかけても男性性と女性性では「受け止め方」が正反対なのです。

だから、男性性が強い男性経営者がつくったキャッチコピーや広告は「女性性の強い女性」には響かないのです。

当然、女性性が強い女性がつくったキャッチコピーや広告は、男性性の強い男性の心を1ミリも動かすことはできず、逆に「何言ってんだコイツ?」的な態度をとられてしまう確率大となります。

 

3.地域やその他の条件にもよる性差

女性でも男性性が強い人はプライドが高く、競争も嫌いではありません。

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特に、地方から東京に出てきた女性は、冒険心や挑戦する気持ちといった「男性性」的な要素を持ち合わせていることが多いため、そんな男性性的キャッチコピーに魅かれたりします。

さらに、あえて原宿や青山、代官山や銀座あたりのサロンに通う女性は、美意識も高いですが、プライドも高く男性的です。

また、女性の経営者は、どんなに女性らしくきれいでも、決断力や分析力、大胆さという男性性を求められるため「考え方や生き方が男性的」だったりします。

一流のもので身の回りを固める女性も、男性性が強かったりします。

反対に「地方の生活のほうが落ち着くわ」と言って地方から出ない女性や「ワイドショーが好き」という女性は、女性性が強いでしょう。

このように、都会と地方でも違いがあるので「出店する地域性を考えたうえでのターゲット設定は必要だ」と私は考えます。

 

4.ポジティブ&ネガティブメッセージ

では、具体的にどのようなメッセージがそれぞれの性差に響くのでしょうか。

ざっくりな分け方ですが、以下のように覚えておいてください。

男性性が強い方には「ポジティブメッセージ」
女性性が強い方には「ネガティブメッセージ」

この組み合わせが基本です。

ポジティブメッセージとは「美への探求心を刺激するメッセージ」です。

ネガティブメッセージとは「悩みや不安に対してうったえかけるメッセージ」です。

たとえば

「もっと綺麗になりませんか?」「今が若返るチャンスです!」

このように「今よりもっと美しくなりましょう」という意味のメッセージが男性性が強い女性には響くということです。

反対に

「その白髪気になりませんか?」「毛先の傷みでお悩みではありませんか?」

といった「不安や悩みというネガティブな心情に声かけする」メッセージは、女性性が強い女性に響くということです。

 

5.ターゲットを定める理由

あなたのお店やサロンが都心のオシャレな街にあるのなら「最新の流行・最高の技術・高品質な薬剤・最先端の機器が売りだ」というメッセージを出せば、男性性が強い女性に響くでしょう。

男性性の強い女性は、比較的「高所得者層」なので、料金などは高くても関係ありません。

それどころか、安っぽく感じる店やサロンには足を運ばないでしょう。

さらに、お店の外観や内装、インテリアやスタッフの服装なども、自分好みの高級感が感じられなければ二度と来店しません。

男性や、男性性が強い女性は「いきつけの店・いきつけのサロン」を持つ傾向が高く、いちど信頼して自分に合っていると思えば「浮気」はしません。

ここで気をつけてほしいのが、ターゲットの定め方ひとつで、立地から建築、サービスの質からスタッフ教育まで変わってくるということです。

ターゲットを設定する際、この男性性と女性性の違いだけでも理解しておくと、その後のビジネスの方向性が定まりやすくなります。

男性性が強い女性は「好奇心が旺盛」「自分への投資は惜しまない」「遠くても自分が気に入れば行く」という特徴があります。

ですから、女性性が強い女性の「手間をかけたくない」「お得感を求める」「近場で済ませたい」という特徴とは違ったアプローチが必要となるということです。

ターゲット設定は、このような側面を頭に入れながらしてみてくださいね。

 

6.まとめ

男性性が強い女性は、顧客単価が高く、いったん気に入ればずっとリピートしてくれます。

しかし、その代わり「全てに一流のサービスや商品」が必要となりますし、立地も考えなくてはなりませんし、地方では数がそもそも少ないです。

反対に、女性性が強い女性は「数が多い」という好条件ではありますが、クーポンなどに弱いので「定着」という点においては弱さがあるわけです。

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どちらの方向性を選ぶにしても、まずは「あなた自身」が男性性が強いのか、女性性が強いのかを知ることが先決です。

 女性性が強い経営者が、男性性が強い人を集めようとすると、かなりストレスを感じるかもしれません。

反対に、男性性が強い人が、女性性が強いお客さんを集めてしまうと、凹まされることばかりになると思います。